3.剛体の運動とエネルギー

 慣性モーメントIの剛体が、角速度ωで固定軸の回りに回転している場合を考える。回転軸からの位置ベクトルがの微小部分の速度は・ωである。この微小部分の質量をmとすると、この微小部分の回転による運動エネルギーはである。そこで、剛体全体にわたって総和をとると、剛体の回転による運動エネルギー(回転エネルギー)が求まる。すなわち、

である。この場合も、質点の運動エネルギーとの対比から、M→Iv→ωである。
 次に、質量、半径の円板が角速度ωで転がりながら運動している場合を考える。この場合、円板の持つ運動の全エネルギーは並進運動のエネルギーと回転エネルギーの和である。円板の水平方向の速度はr・ωであるから、円板の慣性モーメントをIとすると、運動の全エネルギーは、

である。


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