マラソンを楽しく走るために


ゆっくり走りのススメ
 「マラソン」という種目は、いかに余裕を持って走りきるかが大切な種目であります。ではそれにはどんな力をつける為に、どんなトレーニングをする必要があるのか考えてみましょう。ここではその中でもベースとなる大切なトレーニング、体調管理に関してご説明いたします。
LSDをはじめよう
 マラソン練習の基礎ともいえるのがLSD(LONG長くSLOWゆっくりDISTANCE距離を踏む の略)というトレーニングです。特出する効果としては毛細血管を発達させ最大酸素摂取量を高める、いわゆるこれが「スタミナ」につながって長い距離に適応できるというわけです。トップアスリートでも本格的なトレーニングに入る前の段階では行われています。逆に初心者であればこのトレーニングでマラソンの感想レベルには到達できるでしょう。ではどんなペースが「ゆっくり」なのかこれが、このトレーニングのコツともいえるでしょう。「ニコニコペース」ともいいますが、走りながら十分に会話も楽しめる程度の強度です。走り終えても心地よく、もう少し速く走ろうと思えば走ることができるペースということになります。初心者の方、タイムが頭打ちになった方はこの点をしっかりご理解いただき、早く走り過ぎない=力をためるトレーニングとして計画的に週に1〜3回90分〜120分程度行えるようになると理想的です。段階的に理想に近づけていきましょう。
心拍数を計ろう

 心臓の強さはマラソンを走る上で大切な要因のひとつであります。心臓(心筋)が強くなると一拍での流れる血流量が増しますのでトレーニングを積んだ選手は心拍数が少なくなります。安静時で一般ランナーで50〜60/分、高橋直子選手で34〜36/分といったところです。
 ではトレーニングにおいて心拍数をどう生かすか、という部分ではタイム以外で得られる「トレーニング強度」の指標のひとつとして確認してみましょう。最大心拍数は一般に(220−年齢)といわれ加齢とともに下がります。これに対して60〜80%程度のトレーニングであれば追い込みすぎずに持久力をあげることができるといわれています。しかしこれも体調、気候、路面によって変化します。暑い日、調子が悪い日、登り坂道などは心拍数が上がりやすいので無理に上げる必要はありません。なぜなら心拍数が上がりすぎている状態では長い時間走ることが困難になるからです。逆に下り坂では心拍数が下がるので無理にペースアップする必要もありません。
 そこで「いつ計るか」、安静時、ウォーミングアップ後、トレーニング直後どのように変化しているか、体調管理として朝起きたら心拍数を計ってみましょう。またスポーツショップでは高価ではありますが心拍計というものも売られていて、こちらであればリアルタイムに走行中の心拍数もチェックできるので便利ですね。