4−2.2002年度(H14年度)の教育実習を体験者のページ


・今年は、字数制限を設けないで、自由に書いてもらいました。これからのみなさんは参考にしてください。


* 今年度(平成14年)の教育実習も、春期は、無事終わりました。
  4年生の教育実習報告会も7月6日に開催され、4年生が、1〜3年生の前で実習の体験を語ってくれました。
  今年は、第一部では、全体でテーマ別に個人で発表を行い、第二部では、実習経験者ひとりに下級生5人のグループを作って、質疑応答の会にしました。


・綿貫 友昭 東京工芸大学工学部電子工学科

教育実習の感想

 私は6月3日から14日まで「群馬県立沼田高等学校」で教育実習(数学T)をさせていただきました。教育実習を終えて私は素直に楽しかったと思います。確かに夜遅くまで教材研究や学習指導案の作成はとても大変でしたが、期限付きの教員という責任感からがんばることができました。

初日は、生徒の前に立つだけで緊張してしまい朝のショート・ホームルーム(SHR)での自己紹介は本当に散々なものだったと思います。また、生徒とどう接していけば良いのか分からず生徒との距離いわば壁みたいなものを感じました。教育実習を行う前は私が居た頃の高校をイメージしていたのですが、実際に高校に行ってみると想像と違い二週間大丈夫だろうかと、とても不安になりました。しかし、指導教員の授業見学を通じて生徒も話しかけてくれるようになり生徒とのコミュニケーションがとれるようになり不安が一気に解消されました。最初は本当に不安で高校に行くのが嫌でしたが、日を重ねるたびに生徒の顔を見ることや生徒の声を聞くことが楽しみになり高校に行くのが好きになりました。

 授業実習では、やはり一回目は教壇に立つと緊張してしまったが、大学での模擬授業の経験が生きて学習指導案通りいかないものの思ったよりも良い授業ができて私は自信というか良い手応えを感じました。私自身高校時代数学はけしてできる方ではありませんでした。というかできない方だったので、生徒がどういうところで躓くのか良く分かりその躓くポイントを丁寧に教えようと思い授業をしました。それが、一回だけ生徒に教えようという気持ちだけが強くなってしまい説明過多になり授業があまり進まなく悪いほうに出てしまったという失敗もあったけれど、すぐに気持ちを切り替えそして反省点を生かし次の授業では私自身納得のいく授業ができました。また、他の教育実習生の授業を見学するのも大変勉強になりました。授業を重ねていく内に緊張もほぐれて授業中冗談も言えるほどになりました。授業で一番うれしかったことは、「平方完成」を教えたあとに何人かの生徒が「わかりやすい〜。」と言ってくれたことです。この言葉はすごく自信と励みになりました。クラスによって雰囲気が全然違うが私が担当したクラスは元気がよくとても教えやすかったです。

 教育実習中に文化祭(沼高祭)がありこれも大変良い経験ができました。沼田高校は創立105年という歴史があるので沼高祭に生徒はすごく真剣に取り組んでいました。そんな生徒を見ていると私も一先輩として生徒を支えてあげたく私の時代の沼高祭について話してあげました。生徒150人位に胴上げされるというハプニングもありとても楽しい経験ができ私の中で一番思い出に残る沼高祭になりました。沼高祭に足を運んでくれた2345名の方に感謝いたします。

 二週間の教育実習というものはドタバタしている内に始まり慣れてきた頃に終わってしまい、もう少し授業をしたかったというのが私の素直な気持ちです。各クラスで最後の授業の時生徒に感謝の挨拶をしたあとに生徒がたくさんの拍手をしてくれてとても感激しました。この二週間私は生徒に教えたことよりも私が生徒に教わったことの方が多かったように思います。また、一番大切なことは生徒との信頼関係だということに気が付きました。本当にこの二週間は私にとって大変貴重な体験ができました。今後この教育実習での経験を私の人生に生かしていきたいと思います。本当に沼田高校の生徒に感謝します。また、御指導御助言下さった指導教諭の小板橋先生をはじめ沼田高校の全ての先生方に感謝いたします。そして、東京工芸大学の教職担当の先生方に感謝いたします。


・三留忠弘 電子工学科9915120

 教育実習体験談   実習校;神奈川県立上鶴間高校

 私が教職の免許を取ろうと思ったのは、学校の先生という職も良いかも・・・と思ったからでした。教職の4年間の授業で、いろいろなものを学べました。

1.多くの人に教職課程を勧めたい!(教職課程をとろうか迷っている人へ)
 教職の免許は「教員になるぞ!」という人だけ取るのが前提です。しかし、これからの人生で「教員の道を目指すんだ」と気持ちが変わるかもしれない。また、親になり子どもを育てていく、会社員となり新入社員を育成する、・・・等々。そんなときに、教職の免許を取るために勉強したことが役に立つと思います。

2.教育実習は楽しい!(教職課程を取っている人へ)
 教職の授業は、何に役に立つのかわからないまま授業を受けていました。教育実習にいって、教育方法、教育心理学、特別活動論、数学科教育法・・・等、授業でやったことがすごく役に立ちました。教育実習では、何よりも生徒とのコミュニケーションが楽しかったです。もう一度、教育実習に行きたい!
 ・君よ!もっと自信をもとう!(失敗は当たり前。生徒の中へ入っていこう!)
 ・メモを常に取ろう!(生徒の行動、発言等)
 ・担当教諭にドンドン質問しよう!
上記したのは、実習中に気づいたことです。ぜひ参考にしてみてください。

3.感謝
  教育実習生の私を支えてくださった実習校の先生方にはお世話になりました。高校数学科の篠崎先生には迷惑も沢山かけました。ありがとうございました。教職の同期の皆さん、そして教科担当の先生方にもお世話になりました。


・櫻井 道孝 東京工芸大学 工学部 応用化学科4年 高分子物理化学研究室

 工芸大学で教育課程を受講しているみなさん、教職課程を楽しんでいますか?僕は教職課程をとても楽しんでいました。他の学科の友達は出来るし、何よりもたくさんの人とふれあえることはとても良いことと思います。

 さて、このページを見てくれている人の中には教育実習にかなりの不安を持っている人もいるかもしれません。僕も実習に行く前は「実習に行ったらどうなるんだろうなぁ。」と思っていましたが、はじまってしまうとそんな不安はどこへやら。いろいろな出会いがあってとても楽しいものでした。もちろん、大変なこともたくさんありますが・・・。

 教育実習を経験できる人ってすごく限られた人数だということを考えると、それってとても貴重な体験だと思いませんか?そんな貴重な体験をこれからするみなさんにアドバイスできること、それは全力で実習をやる。それから、自分の教える教科を一人でも多く好きになってもらえるように授業をやる。そうすればきっと、有意義な実習になると思います。さぁ、授業の台本(指導案)を書いて演技をしよう。


・小林 基広 画像工学科 4年  実習高校 東京都立江戸川高等学校

 教職課程を取って、よかったと思った瞬間!

 3年前期の頃、教師という立場で生徒に授業を教えることができるのかと不安でした。40人の生徒を目の前にして動けなくなってしまうのではないか、いろいろ考えました。

 3年後期の頃、大学では模擬授業が始まりました。私が教育実習で教える科目は数学です。
 模擬授業1回目、教材研究をあまりやらなかったのが失敗の原因でした。数学の教師で教育実習に行くのだから、もっと綺麗にまっすぐ直線を引き、放物線も左右対称に書けなければならない。この当たり前のことが、生まれて初めて教師という立場に立つ者には難しい。でも、そこでくじけないでほしい。私も何度も教職課程を辞退しようと思った。これはかなり甘えになるが、(月)〜(土)まで大学に授業しに来て、休みの日曜日でさえも警備員のアルバイトで1日が潰れてしまう。とくに、1,2,3年は授業がギッシリあるので大変だと思います。模擬授業2回目、なぜだか、この日だけは教室が1つでなんと25人くらいの生徒がいた。教材研究は1回目の失敗があったので、導入、展開、まとめ、しっかり勉強した。数学プリントを作ってきたのが授業をさらにわかりやすくさせた。成功だった!模擬授業はこんな感じであと1回やりました。4年生になり、教育実習前のラスト模擬授業、この時期になるとそれぞれの実習校で顔合わせ会があると思います。なかったら、スーツを着て高校に行って、指導教諭に教える範囲を聞きに行く。なるべくなら、もっと早めに教育実習で教える範囲をわかっているほうがいいと思います。

 私の決意。声を大きく。胸を張って、私は東京工芸大の学生であり、教育実習生。教師という立場で1人でも数学を好きになってもらえたらいい。行事で生徒とのコミュニケーションを取って、担任になる。部活に参加。HRクラス40人の生徒名前は3日間のうちに覚える。指導教諭との関係は、息子と母でした。研究授業があるので、空いている教室を使用して、放課後、何度も模擬授業をしました。もちろん、生徒役は指導教諭でした。そして、研究授業が始まって、授業をすると私も生徒も多少は緊張しているみたいでしたけど、いつも通り生徒とコミュニケーションすることができました。どんな授業だったかというと、ある女子生徒を中心に授業を進めていくと自然とクラス全体に{のり}ができはじめて、どんどん生徒一人一人がわからない所を質問してくれる。窓側に座っている生徒が、「先生!なんでこの公式を勉強するの?」と質問してくれた。こういう質問がでることは、生徒たちはチャント考えて授業をしてくれてると思いました。

 研究授業が終わり、指導教諭から、「研究授業が始まって、私の心臓はバクバクしていた。あなたを見てると息子の初めてのピアノ発表会を見てるみたいに緊張した。でも、何分かすると生徒とやりとりをする小林先生を見て安心した。板書の字は格別に汚いけど、今までで一番いい授業でした。」最後のホームルームで2曲、HRクラス40人で歌ってくれたのがうれしかった。今、教育実習を終えてみて、経験したことはvery、very、かなりveryあります。たくさんありすぎて、ここでは語れません。


・佐藤真 9915049

教育実習


 5月27日から二週間、僕は母校である神奈川県立津久井浜高校で、数学の教育実習生として過ごした。学年は二年生を担当した。教育実習を通して、僕はいろんな事を学ぶ事が出来た。その数々を紹介しようと思う。

 $授業作り

 僕が教育実習に行くにあたって、一番不安だったのが授業だった。三年の後期から始まった模擬授業でも、痛いほど人に何かを教える事の難しさを知った僕は、実際に高校生を相手にしたとき、どこまで分かりやすく教える事ができるか?どれだけ生徒に興味を引かせる事ができるか?などの不安でいっぱいだった。

 そして実際教育実習が始まり、僕の不安が確信に変わった。初めての授業でいきなり、高校生の攻撃をくらった。教室に入るや否や、いきなりの質問攻撃。ここは初めが肝心だと思い、生徒の質問に答えていたらあっという間に十分が過ぎ、授業を始めなければと思った時は、もうすでに遅し。生徒達は盛り上がってしまい、とても授業を受けれる体勢ではなく、しかし授業をしなくてはと思い、強引に授業を始めてしまった。案の定、全然授業にならず、最初の授業が終了した。

 そんなこんなで2回3回と、授業を続けていくうちに、生徒達をうまく交わす事が出来るようになり、なんとなく自分のペースで授業を進めていく事が出来るようになった。そしたら今度は別の問題が発生。それは、当たり前の事を質問してくる生徒が現れたのである。ここで僕が思ったのは、相手はあくまでも高校生なんだなということ。僕が当たりまえと思っている事でも、高校生にとっては、わからない事があるんだと、改めて実感した。そして、人に何かを教える事の難しさという壁にぶち当たったのだ。

 $生徒との接し方

 僕が教育実習に行ってまだ三日目ぐらいの事だった。僕が担任しているクラスには、留年している生徒がいた。その生徒からいきなりこんな相談をされた。「先生、俺親に学校辞めろって言われた。でも俺はやめたくないんだ。どうすれば良いんだろう?」教育実習が始まって、たった三日目で、こんなシビアな相談を受けるとは思っていなかった僕は、どうしたら良いのか分からなかった。ただ何とかして、こいつの力になってあげたいと本気で思った。でも僕が出来る事といったら、話を聞いてあげてアドバイスしてあげる事ぐらいしか出来なくて、歯がゆい気持ちになった。でも真剣に話を聞いて、アドバイスをしてあげた。

 ここで僕がいいたいのは、たとえ教育実習生でも先生である事。生徒にとっては人生の先輩である事。もしかしたら、生徒の一生に関わるような事があるという事。つまり教育実習生だからと言って安易な気持ちではいけないんだなと思った。

 $これから教育実習に行くみんなへ

 教育実習を控えたみんなはきっと、不安や期待でいっぱいだと思います。また本気で教師になりたい人、とりあえず免許だけ取っておこうと思っている人、さまざまだと思います。でもこれだけは言っておきます。教育実習に行くからには、教育実習中は僕らは「教師」なのです。それだけは肝に命じておいてください。

 最後に、悲しい話を一つしたいと思います。僕が教育実習に行っている間。しかも最終日の前日の夜に、僕が担任していた2年3組の男子生徒が、事故でなくなりました。僕がその話を聞いたのは、教育実習最後の日でした。その日まで、いつも笑顔で、授業も一番前でまじめに受けていたとても元気でいい子でした。突然の出来事で、その時は現実を受け止める事が出来ませんでした。他の生徒達にもかける言葉が見つからず、生徒達の前には姿をあらわさないようにしていました。でも、みんな悲しくて僕の事なんてどうでもいいと思っていると思ったのに、僕のお別れ会をやってくれたのです。みんなクラスメートを亡くした悲しみをこらえて、笑顔で僕を送り出してくれました。そんな心のやさしい生徒達に出会えた事、その生徒達の先生になれた事を誇りに思います。あいつ等はいつまでも、一生僕の生徒です。もちろん、亡くなった男子生徒もです。


・大向 由記 応用化学科 4年  実習校 広島県立三原高等学校

 私が教職課程を履修したのは、教員になりたい、あるいは、免許が欲しい、ではなく、教育実習へ行きたい、という理由からでした。そんな私なので、教育実習は不安よりも、楽しみで仕方ありませんでした。しかし、多くの人は教育実習が不安なようですね。

 不安というと、まず『授業が上手くできるか』だと思います。もちろん生徒にとっては私達実習生も教師の一人です。ウソを教えるなんてもってのほかです。しかし、誰にだって間違いはあります。間違えてしまったら、素直に謝る。ごまかさない。生徒は勝手に黒板を書き換えられると混乱してしまうので、間違えたら一言言ってから訂正する。指導教官の先生だって実習生が完璧に授業ができるなんて思っていません。生徒だってそうです。とりあえず、出来るところからやっていけば、少しずつ上手くできるようになります。出来ること。それは、大きな声を出すこと。黒板ではなく、生徒の方を向いて喋る。授業の進め方等は何度かやらないとわからないでしょう。しかし、声を出すことはできます。簡単そうに思えるでしょうが、意外と出来ないんですよ。私も何度も先生に注意されました。

 次に不安なことといえば『生徒とのコミュニケーション』でしょう。私も初めの数日間は生徒と全く馴染めませんでした。話し掛けても会話が続かなかったり。しかし何日か経つと、自然に話せるようになります。HRや授業担当のクラスの生徒等、生徒と接する機会は沢山あります。私の場合は1年と3年しか授業をやっていないのに(HRは3年)、2年とも話す機会がよくありました。どうやらHR担当のクラスの男子生徒について知りたかったらしいです。あと、大学名に『東京』が付く為に、私のような地方の高校の場合は、そこに興味を持ち、質問してくる生徒もいると思います。きっかけは思っている以上に沢山あります。だから心配いりません。

 行く前は「教育実習なんて行きたくない」と思うかもしれません。しかし、行けばわかります。どうして実習に行った後の私達がこんなにも「行って良かった」と言っているのかが。みなさん、4年生での教育実習を楽しみにしていて下さい。


・山川真樹  教育実習について。 9914115

 最近の若いもんは・・・そんな言葉がよく聞かれ、テレビのニュースでも今の若者の問題がクローズアップされていますが、実際私が教育実習にいって感じた高校生の印象は、そんなテレビの報道とは全く違うものでした。もちろん何も問題がなかったわけではありません。

 授業を聞かないで居眠りをする子、授業中に違う事をしている子、掃除当番なのに掃除をさぼっていなくなってしまう子。そんな時、ただ「起きなさい。」「聞きなさい。」「やりなさい。」と注意するのではなくて、どうして今これをしないといけないのか、という事をちゃんと伝えてあげれば生徒は納得してくれます。

 生徒もちゃんと1人の人間として接する事、結局人間と人間とのぶつかりあいなのだと思います。いくら教育実習生とはいえ生徒はこちらを先生としてみており、毅然とした態度も必要だし、若い先生という事で親しみやすくお姉さんのように感じていた部分もあると思います。その間の中でどこまで生徒に対してくだけた態度をしてよいのか?という葛藤がありました。生徒は先生には先生として毅然とした態度でクラスをひっぱっていってほしいと思っている一方で、自分の言葉で生徒に語ってほしいと思っています。

 また、今日はしんどいな、と思う日があってもそれを表に出さず、授業・ホームルームなどこなしていかなければいけません。たいへんな仕事です。でも教育実習で2週間という短い期間ではありましたが、この教師という仕事にふれてたくさん考えて、たくさん悩んで、ひとまわり成長できたような気がします。

 最後にホームルームをうけもった生徒達から色紙と賞状をもらって感動して泣いてしまいました。これから教育実習に行くみなさんもきっとかけがえのない経験ができるはずです。


・叶 英之  9913031  教育実習の体験談

 今から思い返すだけで本当に良かったなと思いますが、今から話すことは自分の母校だけかもしれませんが、こんな感じだなと思ってくれるだけで私はうれしいです。

 私は6月の9日から約2週間埼玉県立川口高等学校(自分の母校)に教育実習に行ってきました。最初の1日目は本当に緊張して、自分でも何を言っているかわからないくらいでした。しかし、自分が受け持つクラスには自己紹介しなくてはいけないので緊張しながらもしました。その日一番緊張したことは、職員室での自己紹介でした。先生方の前で話すことはとても緊張しました。

 私は2学年の1組、4組、7組、8組 3学年では1,2,3組の合同クラスをもちました。この中でホームルームクラスは8組でした。初日のホームクラスでは雑談もしないまま終わってしまいました。その時私はあと2週間もつかなと正直に思いました。それから1日、2日となっても、授業はしませんでした。何故なら怖かったからです。理由は自分の中で逃げていたからかもしれません。全然コミュニケーションが取れないクラスではやりたくないと自分で知らず知らずのうちに思っていたからかもしれません。先生の方は自由にやっていいよ!といわれたのでクラスに馴染むまでは授業見学ということで先生の授業を見学していました。見学は初日から3日くらい行ないました。

 私は自分の中でそろそろ授業をしないという焦りもあり、4日位に授業を開始しました。しかし、してみると自分が思っているほど授業は大変でしたが、生徒とコミュニケーションできる場面でした。それなのでもう少し早く授業を開始しておけばと後悔しました。授業が始まると何かと大変なのが授業の用意などです。いかにわかり易く、かつ時間内に教えられるかが自分の中でも気をつけていました。授業をした1日目は散々な結果でした。今考えると、当たりだと思います。何故なら授業は難しいからです。すぐ出来たら教育実習に行かなくても良いことになってしまいますからね。なんだかんだで2日経ち3日、4日となるにつれて授業の流れというものをわかり始めた時期でもありました。授業の準備というのは授業開始当時では大変でしたが進むクラス、進まないクラスというようにそれぞれ差が出てくるので、進んだクラスに限っては用意をしましたがその他のクラスでは進んだクラスで教えたことの内容を再び使ったり、少しアレンジしたりと色々と試行錯誤しました。

 あれから1週間経ち教育自習が始まり8日目になりました。クラスの雰囲気もどことなくぎこちなさが抜けてきました。授業の方も先週より慣れてきて授業中でも雑談が入れられるようになってきた時でもありました。この2週間目では学校行事の中で体育祭があるので予行練習、体育祭当日というように授業意外に活動が多い週でもありました。

 ここでは、授業からいったん離れて体育祭の事について話したいと思います。
高校ではクラスの応援旗というのがあり、ホームルームクラスの中でどのような旗にするのか考えていました。男子の方はあんまり興味が無かったみたいで女子の方と一緒に考えていました。そんな時に指導教諭の先生にペンキ持って生徒のところに行ってきなさいと言われペンキを持って行きました。私はこのペンキを使って旗を作ろうと考えて生徒に了解を得て作っていきました。最初は自分だけがペンキで装飾していたのですが、生徒の方も手伝ってくれたので良い物が出来ました。このときに生徒と何かを考えて何かを制作するということはすばらしいなぁと思いました。そのあと生徒たちとお喋りしました。このように生徒とコミュニケーションをとることはとても大切なことです。教育実習生のいいところは生徒と歳が近いことによって生徒たちも気軽に声をかけやすいところです。しかし私の場合生徒から話し掛けてくれることがほとんどありませんでした。それなので自分から話し掛けていかないと話してくれませんでした。私はその時から自分からもっとコミュニケーションをとりに行かないといけないなと思いました。体育祭当日はかなり燃えてしまいました。始まったばかりはテンションが低かったのですが、リレーや大縄跳びになってくるとテンションが上がってきてテンションの高いままで応援していました。女子の方は応援をしている子としていない子の比率が8:2位で男子の方に限っては6:4位でした。しかし、私が一緒に応援しようねというとみんなまでとは言いませんが大体の生徒が応援してくれました。一緒に応援していたせいか男子の方と仲良く出来たので良かったと思います。体育祭のおかげで男子と女子の両方の生徒と仲良く出来たので良かったと思います。もし体育祭が無かったらと思うと2週間がいい教育実習期間だけで終わっていたかもしれません。

 再び授業の話に戻りますが、体育祭の次の日が研究授業でした。この日が教育自習最後の日でした。1時間目から研究授業でした。今までの総まとめみたいな感じでした。私はこの日に限って緊張してしまい今まで注意されたことを守ったつもりでしたがボロが出てしまって先生方にいけないところを見せてしまった感じがします。終わってから色々な先生方からアドバイスを頂いて参考にしました。2時間目からは教えていたクラスに最後の挨拶ということで授業はしないで、話をして終わりにしました。自分のホームクラスに行った時はどこのクラスより淋しい感じがしました。それから授業が終わって最後のホームルームの時間で生徒から色紙と花束を貰いました。本当に感動しました。予想外のことだったので驚きました。泣きはしませんでしたが、泣きそうでした。

 私は教育実習というのは生涯にあるかないかの経験だと思います。教職課程を取らなければならないということではなく自由に選択できる過程です。土曜日本当は学校に行かなくてもいいのに行かなくてはいけなくそれを4年生まで続けることは本当に大変ですがそれだけの価値は十二分にあります。それは教育実習を体験しないとわからないことですが、是非普段の勉強もやり、教育課程の方も努力してください。挫折しそうになったら小沢先生や滝沢先生に相談に乗ってもらってください。

 最後にみなさんのことを心から応援しています!!!!


・渡辺聡司  教育実習事後報告 9911125

 思い出せる範囲で「あの時感じた率直な感想」を書き表しました。優しさと言うなのオブラートに包むとどうしても当時の感情は表現できないのでこのような稚拙な文章になってしまうことをご容赦ください。

 実習に関する感想として大声を上げて言えというなら「高校3年生ふざけるな」加えて「オレもっと精進しろ」の2つ。

 ドウやら高校生は実習生がドレだけの想いをして教育実習に望むかが理解できていないご様子。それもその筈、年に2回、卒業までに6回もやられればありがたみもヘッタクレもあったものじゃない。

 自分が受け持ったのは3年、単純計算で5回目の”教育実習授業”を受けている訳で。最初の授業からもはや自分の品定め。授業に受ける価値があるか無いかの。その結果、「受ける価値なし。偶に面白い事言うかも?」が出た模様、何より授業中に「ワールドカップ、ドコ優勝すると思う〜?」などと大声で雑談される始末。それでも自分はニッコニコしながらある意味「王道」を突き進み教科書と質問、そして解説を繰り返し繰り返しやりました。詳しくやったり教科書の進行度合いを早めたり遅めたり、と出来る限りで頑張りました。でもそれは自分の中での満足点数を低くしてしまったが為に「ナマヌルイ授業」へと徐々になっていきました。

 一週間が経って折り返し地点の日に自分でも慣れてきたのか
 ”元々、宿題としてやってくるはずの問題を回答解説だけで進めるはずの授業”で9割がやってきていませんでした。仕方がないのと生徒達の気を引き締めさせようと「じゃあこの最後の問題は解説しないので自分でよく考えて見てくださいそして回答解説が知りたい人は教官室まで来てください!」なんて言って「ちゃんと宿題しないとダメなんだゼ!」などとしてやったりな気分でいるととある生徒からステキなアドバイスが!!

「何言ってんだ、アンタ?そんなんじゃわかんねぇよ!もっとちゃんと解説ヤレっての!」

一瞬、アタマが真っ白になりました。

・・・何言ってるんだこいつ?こんな事言ってイイのか?って言うかドウ対応すれば良いんだ?ココは「バカチンがぁ〜!」って金八モードなのか?荒川の土手で殴り合うべきか?それとも岡本富士太モード?それは中学生日記だし!判った!オレが黒板に「BR法」って書いてビートたけしバリに「この国はダメになってしまいました・・・そこで今日は皆さんに、殺し合いをしてもらいます」って言えば良いんだ!問題解決!ってそんな訳ナイだろー!!牛のクソにもダンダンがあるんやで!(0.021秒→思考時間)

 チョット焦って後ろで授業監督していた担当の先生に目で助けを求めると
「ココは堪えて生徒とのコミニュケーションを図ってみてください!」なんて目で合図が来たように感じられましたがヒョットしたら「君の右手は何の為にあるんだい?」と言ってたのかもしれません・・・

 自分は情けない事に”沸点がかなり低い人間”なので四六時中レム怒り状態で生きています。しかしその時だけは「あー授業がツマらなかったんだなー・・・よーし!頑張るぞ〜!」などと超がつくほどの落ち着きとポジティブシンキングで対応する事にしました。
(実際、ナマヌルくなり始めた授業内容を自分では薄々感じていたのかもしれません)

「う〜ん?それじゃあどこがわからないか言ってみてよ!そこを重点的にやってみよう!」

 多分、あの爽やかさならジャニーズからスカウトされてもおかしくない爽やかさでした。そう言うとその生徒も逆に面食らって「グ、グムー・・・」と言って授業に付き合うハメにならざるを得なくなりその生徒は宿題もやっていなくて問題も持ってませんでした)逆に授業はスムーズになりました。(質問や問題提起されたと思えばそんなに大変ではない状態)が、その生徒には次の日からはずっと眠られてました。

 そうなると人間面白いもので「お前が寝ている間にすっごい役立つ情報満載の授業にしちゃうもんね!」などと変なテンションでそれ以降の授業に挑みました。ちなみに1年生2年生にも実験実習の手伝いとして参加しましたがマッチを擦るたびに「先生!先生!」、廃液を捨てるたびに「先生!先生!!」と引っ張りだこでとても先生気分を味合わせていただきました。

 結局、この事件自体が良いカンフル剤になって慣れてきた後半一週間を自分自身がしっかりと引き締められる事になったと思っています。

 あとは2人ほど生徒から進路について相談されました。一人は「大学って実際ドウなの?」、もう一人は「芸術系に進みたいけどドウ思います?」と。

 これらの質問に対しては本当に若輩ながら人生の先輩として親身に答えました。教育実習中は何があるか判りませんがそんな時は深呼吸でもして「怒らない・カッとしない・上海経由で密輸しない」の「オ・カ・シの約束」を思い出して謙虚な気持ちで授業に取り組みましょう。

 でも「堪忍袋の緒が切れた」と言う言葉も世の中にはあることもお忘れなく。


・9911011 石井 伸治

 2週間という教育実習期間であったが、この9月期には課題研究の発表、実習期間終了後にある文化祭、そして進路の問題が常に付きまとうため、教育実習生の授業など、影が薄くなってしまうイベントが盛り沢山であった。それに加え、日々溜め込んだ日誌を仕上げるのにも数週間かけたため、人一倍実習期間が長く感じた。しかし、おかげで文化祭にも顔を出すことができ、これにより、実習終了直後と文化祭後とでは、かなり印象が変わってしまった。正直、この時点でハッピーエンドを迎えたと思っているぐらいである。

 実習終了直後に感じたことは、腹立たしさと不愉快感、そして自分が実施した授業について、どうすれば良かったのか、という反省が全てを占めていた。当初は、授業に全力を尽くし、指導教科のこれまでの復習、さらにそれを踏まえて、少しでも先の範囲を指導することで、在学時にお世話になった指導教官への恩返しになると考えていた。しかし、実際に授業を行ったところ、寝ている生徒や、一番前の席でコソコソとマンガを読書する生徒を目撃する度に、徐々にやる気を失っていった。確かに、少数は寝てしまうだろうと予想はしていたが、さすがに3分の2程度の生徒が、寝ていたのには呆然とした。また、内職しているならばまだしも、マンガを読まれるとは想像すらしていなかった。しかもその生徒は成績優秀者であったから、驚くと同時に落胆した。その後の授業の改善で、ある程度問題は解消されたものの、やる気のない生徒を授業に参加させるまでには至らなかった。

 これに加え、実習期間最後のホームルームの 時間(最終日)では、クラス担当の勘違いか、生徒にお別れの挨拶もなしに、また、生徒から話しかけられることもなく、無言のまま教室を去ることになり、なんとも歯切れの悪い、情けない幕切れになってしまった。この屈辱的な出来事により、この後に控えていた実習生による反省会では自信満々に語る他の実習生とは対照的に、ただただ反省ばかりを述べる沈んだ発表になってしまい、終わりが悪いために、それまでの楽しかった出来事など、すっかり忘れてしまっていた。

 ここまでが実習期間に味わった苦い体験であるが、前述の通り、日誌を溜め込んでいた。そこで文化祭に顔を出すことになったものの、この時までは生徒に会いたいとも思わず、出来る限り避けて通りたいと考えていた。そもそも生徒が自分を覚えているかも不安であった。だが、その不安を忘れさせるかのように、まず、高校の同期に再会し、また同期の実習生も数人来ていた。さらに驚いた事は、実習期間中に、寝ている姿しか見なかった不真面目で、かつ話をする気も起きなかった生徒(数人)が、屋台をやって、文化祭に参加していた事である。これまでの印象では、学校自体に面白みを感じず、いつもつまらなそうに過ごしていると感じていたが、その生徒が生き生きとした表情で、商売をしていたのである。後で聞いた話では、朝早くから品物を準備していたそうである。思わず、同行していた高校の同期に奢る名目で、奮発して品物を購入してしまった。他にも、違う学科の生徒で、よく課題研究中に遊びに来ていた生徒とも話し、彼の連絡により、自分が担当していた学科の、よく話をした生徒とも数週間ぶりに再会できた。親しげな挨拶に始まり、見慣れた面々と気楽に話が出来た。

 この日、教育実習を経験した後の文化祭を満喫し、高校の同期と、寄り道をしつつ、帰宅した。実施した授業で失敗はしたものの、それとなく生徒とコミュニケーションをとったことで、彼らに、何らかの印象は与えたということを、実感した。また、普段の学校生活では見られない生徒の様子を、このようなイベントにより知ることがきると同時に、この時期に実習ができて、大変良かったと思う。また、実習が終わってからもいろいろと考えるのだが、実習の記録で、個々の生徒のコメントを記述する欄があるが、この対策も含めて、担当する学級の生徒を知るためにも、始めのホームルームの時間に、お互いの自己紹介も兼ねて、趣味や好きな科目等を書かせるアンケートを用意しておけばよかったと考えた。

 最後に、教育実習というのは、授業を教える練習及び実践だけでなく、コミュニケーションの大切さを実感させられるものであると思った。


・・・・・・・・・・・随時、原稿が届き次第更新します


東京工芸大学ホームページ工学部基礎教育研究センター教職課程HomePage