4−1.教育実習を体験した先輩たちから、後輩へのアドバイス

・・・・・・これからのみなさんは参考にしてください。・・・・・・・・・


* 今年度(平成13年)の教育実習も、無事終わりました。
  4年生の教育実習報告会も6月23日に開催され、4年生が、1〜3年生の前で実習の体験を語ってくれました。・・・6.19


・建築学科4年 柴田 哲茂
 教員免許を取って純粋に教師を目指す人や、目指さないが免許だけでも取っておこうという資格マニアの人など、君たちの動機は様々だと思います。この際、動機はどうだっていいのです。ただ、やるからには熱心に取り組んでほしい!
 この間、後輩からの質問で「実習に行って何を得たんですか?」というものがありました。この質問には、私も含め他の実習に行った仲間も困っていました。何で困っていたのか?君たちも考えてみて下さい。例えば、初めてバイトをした時を考えてみて下さい。君たちは、同じような質問をされたら、すんなり答えられますか?たぶん無理でしょうね。それは、別に得たものが無かったわけではありませんよ。得たものがあまりにも多すぎて、漠然としているんだと思います。
 得たものは、同じ事を経験した人それぞれで異なるでしょう。もちろん、共通して得る喜びはあるはずです。一つだけ言えることは、それらは経験した人でないと得ることが出来ないということです。これから君たちがやろうとしている教育実習は、社会に出てしまったらおそらく出来ない経験でしょう。だからこそ、是非それを経験して下さい。そして、同じ喜びを分かち合いましょう。

・工業化学科 4年 9813096 成田 寛
 教職を4年間続けることで大勢の人の前で話をすることにも慣れ,教育実習に行く事で生徒,教師との交流し,人と接する事にも慣れ,さらには就職する前に社会勉強をする事ができました。というように、教職で良い体験ができました。

・新井 亮
 私は、茨城県立取手松陽高校で2週間教育実習を行いました。授業は下手であたりまえなのだから、「教えるんだ」という気持ちも大切だけれども、「生徒に伝える」という気持ちで行ってほしい。教育実習に行くまでの勉強は大変だけれども、行った人だけしか分からない自分にとって貴重な体験ができると思います。このチャンスを逃さないでがんばってください。

・冨岡 健太
 教育実習に行くにあたって、授業がうまくできるか等不安になると思います。実際授業をしてみると、生徒にあまり理解してもらえず予定していた通りに進まなかったり、かなり鋭い質問をされて答えられないような場面があったりすると思います。こうなってしまうと自分のことで精一杯になってしまい良い授業が出来なくなってしまいます。
 こうならないためにも化学の基礎知識をしっかり学んでおく必要があります。今後授業で模擬授業をやることになると思います。これは人前で話すことや教えるということの練習になるだけでなく、どのように教えたら解かってもらえるか、解かりやすくなるかを考える絶好の機会です。同時にこれは自分の化学の基礎知識を深める良い機会でもあります。
 実習に行く前にしっかりと準備をして解かりやすく楽しい授業が出来るように頑張ってください。そうすれば生徒は自然と皆さんに興味をもち、コミュニケーションも自然に上手くいきます。身近なものを例にしたりちょっとした雑学的要素を取り入れるとさらに良いと思います。
 余談ですが、この前実家に帰った時、昨年実習で担任をしたクラスの子に偶然あって“今年は実習に来てくれないんですか”と声をかけられました。何気ないことですがとても嬉しく思いました。皆さんも充実した実習期間が過ごせるように頑張ってください。

・工業化学科 四年  金 亨    実習校 神奈川県立川崎高校
 多分、毎年皆が感じると思うんですけど、不安を凄く抱くと思うんですよ。先輩は楽しかったとか言っていても自分の場合は大丈夫なのかなど考えてしまう事が多くあるかもしれないんですが、必ず自分が実習を一生懸命やればとても面白みを感じる事が出来ます。決して手を抜いた事はしないで下さい。しっかりやれば良い事があります。

・工業化学科 4年 加藤 兼浩   実習校 神奈川県立富岡高校
 これから教育実習へ行く後輩へ
 まさに「打てば響く」、こちらの意欲・熱意は、必ずわかってもらえる。教えるのは、下手で当然。そんなことは、生徒だってわかっている。これだけは伝えたいという気持ち・態度は、どんな生徒にも伝わるもの。
 実習中は、どんなに準備をしていても時間的にきつい。本当にきつい。しかし、時間は自分で作るもの、積極的に生徒と話して、部活動に参加してみて。成果は、自分に返ってくる、授業を離れたときに見せる生徒の表情は、本当に豊かで活力をもらえる。授業も進めやすくなるし、この出会いが一生の財産になる。
 教職の先生方から、教育とは何かを学びます(理想)が、実際(現実)は自分の目で見ていろいろな事を感じ取ってください。心の中に宝物が増えるでしょう。

・電子工学科 岩本
 教育実習を終えて思うことは、いろいろ大変だったけれど、良い勉強になったということです。講義、実験などで忙しいとは思いますが、頑張って続けてください。自分の知識を広げるとともに良い経験ができるはずです。

・工業化学科 4年 岡本 恵里   実習校 私立緑ヶ丘女子高等学校
 教職4年間や教育実習を通じてたくさんの知識と経験を得てきました。その中で一番自分にとってプラスになったのは、自分の学科以外の先生方や仲間、そして教育実習では実習校の先生方や生徒達と出会えたことです。いくら勉強ができて教え方がうまくても人間はだめだと思うんです。そこに「人」があるからこそ成り立つと思うんです。
 だから、実習では、どんどん先生方や生徒とコミュニケーションを取るといいと思います。授業は完璧にはできません。できたら先生は、いらないでしょ?
自分にできる最大限の努力のみ!必ず結果は跳ね返ってくるはずです。

・建築学科 玉川 鈴子   実習校 福島県立会津工業高校
 教職課程で学んでいるみなさんへ。
教育実習へ行ったのなら、上手のやろうとせず、たくさん失敗をしてきてください。失敗をすることで、これからの自分を大きく成長させてくれる源となってくれます。一生懸命やっていて失敗したとしても、恥ずかしいことではないし、馬鹿にする人はいません。
人生の中で一つの大きなチャンスです。逃さないでください。七月十四日  AM 9:45

・工業化学科4年 鈴木 麻衣実 実習校 東京都立三田高等学校
 私は今まで何度となく教職課程を辞めようと思っていました。でも実習に行って来て今は辞めなくて良かったと思っています。
おそらく大部分の人が実習に行く前は不安だと思います。でも人間、開き直ってしまうと強いものです。気の持ちようでどうにでもなるものです。“実習に行くの嫌だな〜”ではなく“実習を楽しんできてやる!”位の勢いで行くといいと思います。2週間は本当にあっというまです。世間では何かと言われてる高校生ですが実際は意外ととても素直ですよ。私にとってはとてもいい経験でした。これから実習に行く方々、是非是非実習を楽しんできてください!(注:教師としての威厳はしっかり持って、楽しんできてください)

・建築学科 4年 福地 崇
 これから教育実習へ行く皆さんは、不安や緊張でいっぱいだと思います。あまり身を構えず少し気楽な気持ちを持ってください。
 実習では、力みすぎると生徒も近寄りがたくなるのではと思います。こちらの熱意が伝われば生徒は自然と近寄ってきます。普段の自分のキャラクターを活かして積極的にコミュニケーションを取り、授業以外の時間も大切にして自ら楽しむことだと思います。
 実習を通して新たに皆さんの視野が広がることを期待します。がんばってください。

・おはようございます、小泉です。
 教育実習に行くと特に感じるのが、自分が知っていることを他人に教えることの難しさです。教える側に立つ私たちは高校、大学で一度は学習しているので、これぐらいは知っているだろうという気持ちがどこかにあります。ところが教わる側の生徒の立場に立つと、頭の中は白紙の状態じなので、
「ここまで掘り下げて教えないといけないのか?」という所まで内容を噛み砕く必要があります。また、教科書に沿って授業を進めても生徒は全く理解してくれません。それどころか授業を退屈に感じてしまい、授業以外のことに興味・関心を示してしまいます。大学の先生、高校の教科担当の先生からも言われましたが、「教科書を教えるのではなく、内容を教えること。」このことを肝に銘じて教育実習に臨んでもらいたいと思います。

・教育実習のアドバイスですが…何でしょうね〜??
 あなたたち後輩の授業(=あなたをという先生)を生徒が好きになってくれるような授業をすればいいんじゃないですか。それについて言えば、楽をしていては、生徒はついてきてくれません。演劇にしてもお笑い芸人にしても大変な苦労があってお客さんに感動を与えることができるのです。それは、我々教師も同じです。(言い切ったら先生に失礼ですが・・・)教科書を読んだだけでは生徒にその感動はきっと伝わらないでしょう。だからいろいろな教材を自分で研究してさらにそれを自分で教えやすいように、かつ自分の生徒を見極めた上でわかりやすく、構成・言葉・時間・板書事項、などを作っておくといいでしょう。つまり自分の教科書を作ってしまえばいいのです。ポイントになるところはプリントにして配布するなどすれば生徒にとっても我々教師にとってもよりいっそう授業がスムーズに行くでしょう。みんなの前では馬鹿をやっていますが、結構いろんな事考えているんですよ。久我でした!!

・工業化学科4年の田中一平といいます。
私からのメッセージとしてはいい授業をするポイントをいくつか示します。
 まず、(模擬授業でも役立ちます。)
1、授業を受けられる体制を作る。・・いくらよい内容でも聴いていなくては意味がありません。特に導入の部分でそうなってしまうとあとで何をやっていたんだか生徒はわからなくなってしまいます。ノートと教科書を出させる。次に挨拶そして出席をとり、始めるということが大切です。
2、黒板は一時間で一枚書くという形に収める。・・これを実行するためには板書内容の厳選と同時に充分な予習(教材研究)が必要になります。黒板について書きすぎは生徒がだらけてしまいます。また授業のはじめに今日の題名を黒板の左端に書くと生徒は自然にノートを開き授業に入る姿勢を創るという効果が得られます。
3、生徒のほうを向きながら会話する。・・授業とは先生と生徒のコミュニケーションです。生徒のほうを向きながら大きな声であなたの情熱を伝えましょう。
以上です。このほかにも自分で気づく点がいくつかあります。(普段の授業で先生の教え方をチェックするなど・・)自分なりのいい方法を探してください。



・・・・・・・・・・・随時、原稿が届き次第更新します





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