英語研究室 茂木崇(もぎ・たかし)



授業案内
  ◇英語(工学部)
     TOEIC対策の基礎もかね、ビジネス英語を中心に授業を行っています。
 自分の人生は英語とは関係ないと思っていても、海外勤務を命じられたり、外国企業と共同で事業を進めなければならなくなったり、英語ができないと困る場面に出くわすことは、人生でいろいろとあります。
 そこで、ビジネスレター、ビジネス英会話などの学習を通じて、自分の意思を明確に伝えることができ、また交渉にも巧みになれるような英語力を身につけることができるように指導しています。
 また、授業のイントロダクションでは、「英会話学校にいくべきか」「市販の教材を買っても学習が続かない」など、英語の学習の過程で抱く様々な疑問に対して処方箋を提供しています。
  ◇アートマネジメント論(芸術学部)
     アートは、アーティストの努力だけでは発展しません。アートと社会をつなぐマネジメントの部分が充実していないと、せっかくの作品も日の目を見ることなく終わってしまいます。
 このため、経営・会計・法律に明るいアートマネジメントの専門家が、アート・シーンで活躍することが求められています。
 とはいえ、貸借対照表とか知的財産権とか言われても、芸術学部の学生の皆さんには縁遠く感じられるかもしれません。
 そこで、この授業では、ブロードウェイの演劇制作のケーススタディからスタートし、ニューヨークのアート・シーンの最新情報をふんだんに提供しながら、アートマネジメントの基本的な考え方を学んでいただきます。
     

専門分野:文化経済学、マス・コミュニケーション論
 

◇研究テーマ

     私の研究は、『ニューヨークタイムズ』の報道姿勢についての社会学的考察、ブロードウェイ演劇の制作面の研究、タイムズスクエア再開発がブロードウェイ演劇にあたえた影響についての分析、文化産業の一つととらえて分析しているアメリカの広告産業についての研究など、多岐に及んでいます。
 一見するとこれらのテーマはつながりがないように見えるかもしれませんが、実はそうではないのです。『ニューヨークタイムズ』は政治経済の報道だけでなく、芸術の批評にも非常に力を入れています。『タイムズ』のブロードウェイ批評は、興行上の成否を決することが少なくありません。また、ブロードウェイ演劇の多くは商業演劇で、芸術性を追求するだけでなく、マーケティング・広告にも力をいれて、利益を上げることを目指しています。そして、広告はメディアの血液であり、『タイムズ』のようなクオリティ・ペーパーといえども、ITを取り入れながらいかに広告収入を確保するか、必死の努力を続けています。
 私の研究方針を一言で述べれば、クリエイティビティとマネジメントを両立させる知恵を探ることです。アーティストが自由にクリエイティビティを発揮し、ジャーナリストが権力におもねることなく報道活動ができるようなマネジメントのあり方を模索することです。
 このため、現場の方に研究者の空論と言われることのない研究をすべく、文献やウェブ上のリサーチだけではなく、ニューヨークにおけるフィールドワークをふまえて考察するよう努力しています。アメリカが様々な問題を抱えているのは事実ですが、それでもニューヨークには日本が学ぶべき先進的事例が豊富にあります。
  ◇代表的な研究業績
    〔以下の順に掲げています〕
 @ アメリカのメディア全般
 A アメリカの新聞の報道姿勢と経営
 B ブロードウェイの演劇制作と街づくり
 C 創造都市論
 D 文化産業の一つととらえたアメリカの広告産業の研究
   
@アメリカのメディア全般
  『国際関係論のフロンティア』
    共著 平成15年4月 ミネルヴァ書房
編者:石井貫太郎 共著者:工藤喜作、合谷美江、正木幸雄、高橋若菜,長坂格 その他4名
執筆部分:第5章「マスコミ学と国際関係(国際マスコミ論)」(pp. 70-83)
     
  『コミュニケーションの政治学:キーワードから探る』
    共著 平成15年10月 慶応義塾大学出版会
著者:鶴木眞、大井眞二、大石裕、谷藤悦史、藤田真文 その他11名
執筆部分:第3部第11章「アメリカ・ジャーナリズムと国益」(pp. 157-166)
     
  「たなか・ラ・コラム特別編」(法政大学経営学部・田中洋教授との対談)
    『SPACE』平成17年4月号 毎日新聞社
http://macs.mainichi.co.jp/space/no337/02.html
     
A アメリカの新聞の報道姿勢と経営
  「『ニューヨークタイムズ』におけるOp-Edページの展開」
    単著 平成13年1月 『マス・コミュニケーション研究』(日本マス・コミュニケーション学会)第58号 (pp. 142-153)
     
  “The Changing Role of Columnists in American Journalism”
    単著 平成13年3月 Review of Media, Information and Society (東京大学社会情報研究所英文紀要)第7号 (pp. 69-81)
     
  『ニューヨークタイムズ−あるメディアの権力と神話−』
    本文校訂および解説論文 平成13年3月 木鐸社 全282ページ
著者:ステファン・エルフェンバイン 訳者:赤間聡・服部高宏
     
B ブロードウェイの演劇制作と街づくり
  『産業化する芸術の可能性−都市資源としての文化施設』
    共著 平成14年5月 都市出版
編者:岩渕潤子 共著者:高階秀爾、鈴木隆敏、清水嘉弘、深井晃子、松葉一清 その他4名
執筆部分:第二章第三部「ブロードウェーの劇場街発展の構造的背景」(pp. 80-111)
     
  「タイムズスクエアBIDに関する一考察」
    単著 平成15年1月 『杏林大学研究報告 教養部門』第20巻 (pp. 61-70)
     
  「ビジネスとしてのブロードウェー演劇」
    単著 平成15年2月 『URC都市科学』(財団法人 福岡都市科学研究所) Vol. 54 (pp. 17-25)
     
  「シンポジウム 21世紀イベントの可能性を探る」
    共著 平成16年1月 『イベントロジー』(イベント学会)No. 12
共著者 宮木宗治、赤間透、亀田卓
     
C 創造都市論
  「書評:Richard Florida, The Rise of the Creative Class: And How It’s Transforming Work, Leisure, Community and Everybody Life, Basic books, New York, 2002」
    単著 平成15年9月 『文化経済学』(文化経済学会<日本>)第3巻第4号 (pp. 87-89)
     
D 文化産業の一つととらえたアメリカの広告産業の研究
  『文化産業としての広告制作表現活動−創造とビジネスの組織、その変容』(平成15年度(第37次)吉田秀雄記念事業財団助成研究報告書)
    共著 平成16年3月 
共著者:河島伸子、Andy Pratt
執筆部分:第6章「アメリカの広告産業におけるマネジメントとクリエイティビティ」 (pp. 85-105)
     
  「アメリカの広告産業におけるマネジメントとクリエイティビティ」
    単著 平成17年1月 『東京工芸大学工学部紀要−人文・社会編』 Vol. 27 No. 2 (pp. 65-78)
     
  「アメリカ・アドワールド」
    〔改題〕「アメリカ・アドジャーナル」
単著 平成16年6月−(平成16年10月に改題)
『フジサンケイビジネスアイ』における、隔週掲載の連載コラム
    □各回のテーマ
    ○平成16年
6月21日    ブロードウエーの売り上げ左右するNYタイムズ −酷評と広告同載、集客にやむなし
7月6日   No.1 コメディアンのサイトにアクセス殺到 −アメックスの狙いは見事的中
7月16日   広告主交えた議論必要 日本流の共存共栄の策を −厳格ではない1業種1社制
7月27日   広告が引き起こすビッグバン−カオスから最良のアイデア (広告クリエイター、リンダ・キャプラン・セイラー氏)
8月10日   サーチ・コンサルタント−冷徹に広告会社を評価
8月24日   アカウント・プランニング−消費者心理をえぐる
9月7日   オルセン・ブランド$シ友に登場−キャラクター生かし、 世界で成功
10月3日   コミッションとフィー−報酬制度見直しの時期
10月17日    アブソルート−ボトルから広がるアートの世界
10月31日   コメディー人気−若者のニュース離れ進む
11月14日   カンヌ国際広告祭−「面白さ」は審査員好み
11月28日   メディア・エージェンシー−問われるプランニング能力
12月12日   ジャーナリズムと広告−両立の条件は「創造意欲」
12月26日   くまのプーさん−「のんびり」定着しブランドに

○平成17年
1月9日   デスペラット・ハウスワイブズ−40代女性のハートつかむ
1月23日    ドニー・ドイチュ氏−広告業界のやんちゃ坊主TVに進出
2月6日   公共放送PBS−民放と一線「質の高さ」で勝負
2月20日   スーパーボウルのTVCM−実力が試される一夜
3月6日   創刊80周年の雑誌「ニューヨーカー」−質高い記事に広告がアクセント
3月20日   「ホットショップ」−両刃の剣ゆえの健闘
4月3日   クリア・チャンネル−放送人失格のもうけ主義
4月17日   ラジオ新時代(予定)